MIU404 第4話


評価: ★★★★☆ / ★★★★★


<あらすじ>


拳銃使用による殺人未遂事件が発生する。被害者は元ホステスの青池透子(美村里江)で、加害者男性も含め現場から立ち去った。

通報を受けた伊吹(綾野剛)と志摩(星野源)は、透子が駆け込んだ付近の薬局店へ急行する。店主の証言では、透子は店内で銃創の応急処置をした後、大金の入ったスーツケースを持って姿を消したという。

透子が過去に裏カジノ事件に関与していた事を知る桔梗(麻生久美子)の指示で、伊吹と志摩は透子の行方を追うが…

(引用:公式HP)


<絶望の目にうつった希望>の巻


青池(美村里江)は、2年前に裏賭博場にいたホステスだった。

桔梗(麻生久美子)は、その事件をよく覚えていた。

何故なら日中、桔梗の子供の面倒を代わりに見てる女性・羽野(黒川智花)はその事件による犠牲者だからだ。

警察は、当時裏カジノを仕切っていたオーナー・江藤を取り逃がし、羽野は警察に情報提供をしたと知った江藤から命を狙われているのだった。

青池は、賭博により借金を背負い、返済のために働きたまたまその場にいた被害者であり加害者であった。

「正直、今回の事件に江藤は関与していないと思います」

いつも以上に気合を入れる桔梗に言う志摩(星野源)。

青池は、空港に向かうバスのカメラの映像に映っていた。志摩と伊吹(綾野剛)は現場へ急行し、青池の命を狙う暴力団から青池を救い、一般の乗客も無事であった。

しかし、青池は大量の出血により助からなかった。

「おい、青池!まだ話したいことが沢山あったんだろ?!」

と伊吹。

1億円が入ったとされる残された青池のスーツケースは空だった。

青池の目的と消えた1億円はどこに行ったのか。


青池のスマホの情報から、彼女がSNSで日頃呟いていた情報を見る機捜。

前科があり、やっと決まった青池の就職先は暴力団の傘下であり、違法なお金が流れていた。そのことに絶望した青池。

「(告発しても警察は再就職先を見つけてはくれない。

どうせ汚いお金だ。

そんなお金なら汚い私が使ったって大丈夫。)」

絶望感に駆られた青池は月に100万円ずつ会社のお金を横領するようになった。

「(もしこの引き出しがいっぱいになったら、私はどこに行くんだろう、、、?)」

彼女のSNSの言葉は人生への絶望感に溢れていた。

「警察は、いつも間に合わない。」

青池にしても羽野にしても、

どちらかを助ける選択をしたはずなのに、

結局どちらも救えずじまいだと嘆く桔梗。

しかし、彼女のSNSを見た九重(岡田健史)は、

「青池は誰を助けたんですかね?」

と。

前後を読めば分かるという他の機捜隊員たちであったが、九重の言う通り、

上から読むと一見絶望感に溢れた青池のつぶやきだが、

更新された順、つまり下から順に読むと、彼女の呟きは希望に溢れていた。

消えた1億円は、宝石に変わっていた。

仕事の合間に手縫いしていた人形の目に1億円相当の宝石を埋めた青池。

彼女は、世界の恵まれない少女たちへ寄付をしようとしていたのだった。

青池から荷物を受け取った人は青池のことをよく覚えていた。

「すごく嬉しそうでした。」

と。荷物が出荷されるのは、19時だった。

「それまで、、それまでは絶対逃げ切る」

と死を覚悟した青池。

つまらない人生だと思っていたが、こんな自分でも誰かを救えると。最後に運ばれていく荷物のトラックを見て息を引き取った。

「彼女の人生なんだったんだろうな」

と伊吹に嘆く志摩。

しかし伊吹は、青池の命を狙う暴力団員が発泡しようとしたとき、挑発にのろうとした志摩に怒っていた。

「人間の本性ってのは、生死をかけたときに分かるっていうけどさ、まさかお前が死にたいと思ってる奴だったなんてな。

…二度とあんな真似すんじゃねえぞ。」

「ガッテンしょうちのすけ」


第4話 fin.


お久しぶりです。

随分と遅くなってしまいました…←いつもです


今回も色々と考えさせられた『MIU404』。

感想を書く前に、すごく余談になってしまうんですけど何だか書きたくて。

やっぱりここ数日、三浦春馬のことが、

かなり私の中で衝撃でございまして、、、

私にとって、本当に世代の人というか

見てきたドラマや映画に常に出てるような、

華麗に飛躍していく姿をずっと見てたような俳優さんだったので、

凄く悲しくもあり寂しくもあるんですよね。

正直なことを思うと、こんなにも魅力も才能もある惜しい人を亡くしてしまったような喪失感がだいぶとまさっているのですが、

色々と悩んでの本人が選んだ最良の選択だと思ったら、楽になったんだな、と

こちらが引きずるのが逆に失礼なんじゃないかって。見送ってあげたい気持ちとあって。

私は家族でも知り合いでも何でもないんですけどね。

名前の通り儚く美しい人だったな。と。

これまで素敵な作品をたくさん見せてくれた感謝と共に、

心からの御冥福をお祈りします。


この衝撃的なニュースのあとに見たせいか少しだけ、今回のストーリーと重ねて見てしまいましたね。

生きるうえで対極にある絶望と希望って何なんだろうなって。

結局、毎日職場で顔を合わせていようと、定期的にご飯を食べに行ってたわいもない話をしてても、相手がどんな思いで生きてるのか、何に悩んで生きてるのかなんて全ては分からないな、と。


青池だって、前科があって苦労しているという先入観から、勝手に絶望感のなかで生きていたと思ってたけど、

本当は自分の命をかけても誰かを救いたいと思う希望が溢れてる人だったんだよね。

逃げ回る彼女の目にうつったものが最初分からなかったけど、

合点がいったときは凄く胸が熱くなりました。

カメラを見た彼女は何を言いたかったんだろうね。

・もうこんな世界で生きていたくない

・私の人生なんなんだろう

・救えるまで時間がない、お願いだからまだ来ないで

伊吹の言う通り、言いたいことが沢山あったんだろうなと思わせるひとつの表情での美村さんの演技力が凄かったです。


今回は、菅田将暉の登場はなかったけど、

(そもそも前回だけ?)

江藤もまた極悪人っぽいな。

40代くらいと言ってたから菅田将暉ではないだろうけど。

本当に、

器用に上手く人生を生き抜く人もいれば、

不器用で真っ直ぐに生きてても良いことばかりじゃない人もいる。

多様性が認められつつあると言いながらも、

ちょっとは答えも欲しくなる世の中ですよね。

生きるって何なんだろうな。


あー、やっぱりすごく感傷的になってしまうわ…

青池然り、、、

やっぱり生きててほしかったなと思うわけですよ。

死にたいと本能的に思う志摩の抱えてる闇は深そうだけども、

伊吹がいる安心感も生まれはじめた。

挑発にのっただけだろうと一瞬でも死ぬ覚悟をする相棒にガチギレする伊吹がいれば大丈夫だろうと。

アツい男だね〜、伊吹。

綾野剛がますます輝いてみえるよ。

星野源も目の演技が凄く繊細で引き込まれる。

このドラマは救いや希望に溢れている気がしますね。


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