ドラゴン桜 第5話


感想: ★★★★★ / ★★★★★


<あらすじ>


東大専科は桜木(阿部寛)が招いた特別講師・柳(品川徹)による数学のスパルタ授業が行われていた。

一方、専科の生徒との勝負に負けた藤井(鈴鹿央士)は苛立っていた。一人追い詰められ、殺気立った様子の藤井を案じた理事長の久美子(江口のりこ)は、東大専科と一流大学コースで再度勝負することを桜木に提案する。

勝負は2週間後。国・数・英の3教科を大学入学共通テスト形式で行うことが決まった。負けた方のクラスは即廃止だ。水野(長澤まさみ)は実力の差があり過ぎると訴え、高原(及川光博)も専科にハンデを提案するが、桜木は「その必要はない」と言い切る。

桜木が藤井に対抗する新たな勉強法として打ち出したのはまさかの“ゲーム”!?そして、東大専科に5人目の生徒がやってくる・・・



〜受験は平等!お前にしかないやり方で東大に入れてやる!〜


東大専科と藤井との勝負が決まり、専科の生徒たちは不安をおぼえるが、

「勝負をするのはお前らじゃない。あいつだ!」

と桜木が言ったのは、

発達障害をもつ生徒・原健太のことだった。

水野が健太の担任の田村先生の元を訪ね、成績を見せてもらうがどれも期待するほどではなかった。

健太の幼なじみである藤井に並ぶ秀才・小杉麻里を引き入れるための戦略かと思ったがこれに対しても桜木は、

小杉を引き入れようなんて鼻っから思ってはいないと。

そこで桜木に連れられた水野がみたのは、

視覚から取り入れたものを短期集中で記憶することができる健太の才能だった。

健太は発達障害があるゆえに、聴覚から得る情報を理解するのには少し時間がかかる。しかし、視覚から得る情報は短期間で記憶することができ、なおかつ自分の好きな分野だと特にそれを発揮する。

桜木は健太のその才能を見抜き、健太にわざと英語で書かれた生物の論文と英字辞書を渡していた。すると健太は驚くほどの勢いでそれを読み始め、読むために調べた英単語は記憶に定着されていた。

そして、健太をずっと気にかけていた専科の生徒たちも健太が勉強しやすい方法を導きだそうとイラスト付きの単語帳を作ったりして試行錯誤していたのだった。

「これは私たちがあいつらに命令したんじゃありません。

全てあいつらが健太くんのために、健太くんを勝たせたい一心で自発的にやったことだ。まさに東大が求める人物像に一致する。」

「健太くんの才能を見抜けなかった。私は担任失格ですね。」

落ち込む田村先生に桜木は、

「いや、あんたはよくやってた。
発達障害をもつ生徒を四六時中面倒みるのは並大抵のことじゃない。現にあいつは、専科に来てからもあんたら2人の話ばっかりしてた。あんたが健太くんのためにやってきたことは、ちゃんと届いてる。」

と。その言葉に涙する田村先生と小杉。

しかし、藤井との勝負に勝とうと思ったら健太だけでは補えない部分もあった。

自分たちじゃ藤井に勝てないと思った専科の生徒たちは小杉を専科に誘うが入るつもりはないと。


そして、迎えた決戦当日。

開始時刻になっても健太は現れなかった。

というものの、決戦の1時間前。健太は藤井に虫の解剖動画を見せられていた。

東大に入ったら健太も虫を殺すことになると悪知恵を吹き込まれていたのだった。

「ぼく虫と同じ。迷惑をかける、、いらない存在、、、」

藤井に言われた言葉を繰り返しショックに陥る健太。

そんな健太に桜木は、

「いらない存在なんて1人もいねえんだよ!!
迷惑かけるからなんだ!その為に仲間がいんじゃねぇのか!!
あいつらは今な、お前を勝たせたい一心で試験に臨んでる。
それでもお前はいらない命なのか?迷惑かけた、出来なかったら邪魔なのか?
だったら、人間の都合で簡単に殺されていく虫の命も生きているだけで邪魔なのか?」

「違う、、違う違う違う!!

生きてるだけで害になる生き物は地球上にいない。

虫も大事な生態系の一部。自然界にとっては人間の方が害だ。

どんな生き物も平等。殺すのはダメ!」 

「だったらそういう社会をお前が作ればいい。虫と共存できる世界をな。

そのために俺がお前を東大にいれてやる!そっからはお前次第だ!
健太。みんなと同じ方法でやる必要はねえ。
お前だけのやり方が必ずあるはずだから。」

「ぼく行く。試験受けに行く。」

健太は桜木と小杉を置いて走り出した。

桜木は戸惑いをみせる小杉にも、

「お前の人生だ。お前が決めろ。」

と。

健太と小杉は試験を受けにきた。

小杉は東大専科に入って試験を受けると。

藤井は健太と小杉が受けにきたことで逃げようとする。

「あんた、このまま尻尾巻いて逃げだすつもり?」

小杉は藤井を言いまかす。

理事長は、ハンデをもつ健太が瞬殺で問題を解いてる姿に驚きを隠せなかった。なぜかと聞く理事長に桜木は、

「その前にひとつだけ聞いていいか?

なぜ健太のような生徒を普通科で入学させたんだ?」

「定員割れで生徒数の入学数が足りないから、とでも言うと思った?

どんな生徒でも、いずれは社会に出ていろんな人と出会う。その多様性を学ぶためにもここに入って勉強をしたいという意志さえあれば、私はそれを尊重したい。」

「あんたでもご立派な考えを持ってたんだな。

その自由な環境で個性を大事にするあんたの考えのおかげで、健太は勉強を苦痛に感じず才能を伸ばすことができた。

上を目指したいという気持ちさえあれば、爆発的に能力はあがる。

我々教師に大事なのは、その好奇心を刺激してやることだ。」


勝負の結果は、小杉が国語と英語で藤井に勝ち、数学は健太が藤井に勝ったことで、

勝負は専科の勝ちだった。

理事長は、負けを認め一流大学クラスをしめると。けどそれは藤井のせいじゃないと。

しかし、桜木は藤井と理事長に、

「理事長、敗因は藤井をクラスに一人にして受けさせたことだ。」

と。

地方の数人しか東大を目指さない学校より、周りに東大を目指す人が多い学校で勉強をしていたほうがその合格率はかなり上がるというデータがあると。藤井も同じで仲間と助けあい勉強しなかったことが敗因に繋がってると。


小杉は東大専科に入ることをやめる意志を水野に伝えていた。

大学に行かないのをもったいないと話す水野。

もし親の反対とかがあるなら話をしようかと話す水野に、

それだけはやめてほしいと過剰に反応する小杉。

小杉は大学に行きたいと話すと父親から暴力をうけていたのだった。


fin.


泣いたし、スカッとしたしで

ものすごく神回だった気がするなぁ!!!

生徒たちの葛藤、仲間を想う気持ち、

みんなが未来を見つめてガムシャラに頑張っている姿がとてもいいっ!!

もう戻りたくても戻れないあの頃に切なくなっちゃうわ...(遠い目)


今回は、発達障害をもつ生徒の子の話。

デリケートな話だしどうなるかとは思ったけど、

「イチケイのカラス」にゲスト出演してた子と同じ人にはとても見えないくらい、健太役をものにしてたし、どんな子でも受験も生きてる価値も平等。

健太くんが東大を受けたいと海辺で涙するシーンは本当にグッときたわ。

そして、健太くんにひたむきに向き合う田村先生と、

それを理解して次の道を与えようと奮闘する桜木先生の優しさ、

そして、専科の子たちが最初は戸惑いをみせつつも、同志として迎えていれてあげようとする気持ちにも自然と涙がでたなぁ。

藤井も腹立つよ、むちゃくちゃ。人のことバカにするし、見下すしで最低なやつだけど、

東大に行くためにめちゃくちゃ努力してるやつだから完全には憎めないのが正直なところ。

頑張ってるから負けたくないって思うんだろうし。

だけど、受験って完全に個人プレーだと思ってたけど、仲間の力って大切なんだね。

それは受験に限らず、社会にでてもやっぱり誰かに助けられて生きてるもんだモンなぁ。

勉強なるわホント...!

藤井が誰かと一緒に頑張るって気持ちをもつ人になれたら、余計なプレッシャーや葛藤から解放されて、合格の道も見えてくるんかぁ。

まぁ、ああ見えて藤井は瀬戸ほど裏表がなさそうだから、

案外コロッと専科に馴染んでそうな気もするしな!(笑)

憎たらしい生徒役を藤井ひとりに背負わせてるのも可哀想な気がするので、

はやく楽にしてあげてください・・・(笑)


だからこそ、問題は小杉さんよ。

育ちは良さそうだし頭がいいお嬢さんなのに随分とやばい父親をお持ちで。汗

女だから大学行くな!なんて今どきすんごいズレた価値観をもってる父親だけど、

さすがの桜木先生も親との問題に突っ込めるかな…??

大学に進学するには少なくとも金銭的問題が発生するし、かといって親と子の問題にまで関わり始めたら、それはもう「ごくせん」な気がするけど・・・

でも小杉さんは、きっと大学に行きたいんよね。

暴力までふるう父親が娘の気持ちひとつで簡単に変わるとは思えないけど。

だからこそ、桜木先生と水野先生の弁護士バッチが際立ってくるんだろうかな。

東大にはいれば人生変えられるってことだね。

理事長も何かと批判的だけど、理事長なりの信念があってやっていて、

それが今回いい感じに桜木先生とハマって、

なんだか意外に分かり合えそうな良い感じになってましたので、

もう米山のくだりは大丈夫かなって感じなんだけど、、、!

彼の怨念はなんだか女々しくしつこそうなので、、、汗


それにしても阿部寛は、海が似合うな~~!!

生徒役の子たちも難関オーディションを突破してきてるから、

演技も上手いし、存在感ある子たちばっかりだと思うけど、

やっぱり阿部寛の存在感と台詞の言い回しひとつで、かなり画面を引きしめてる気がする。

(そして、全然関係ないけど長澤まさみは本当に肌が綺麗・・・

地上波のあんなアップな場面で毛穴ひとつないって・・・涙)

どんなドラマでもなにかとコケやすいシーズン2ですが、

今回はかなり良い感じじゃないっすか?!(笑)


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