MIU404 第2話


評価: ★★★★☆ / ★★★★★



<あらすじ>


伊吹(綾野剛)と志摩(星野源)がパトロールをしていると、伊吹が隣を走る車に違和感を抱く。そんな中、警視庁から殺人事件の容疑者が凶器を持って逃走しているという無線が入る。容疑者の特徴から伊吹は、隣の車に容疑者が乗っているかもしれないと察知し、追跡する。

一方、殺害現場の初動捜査にあたる陣馬(橋本じゅん)と九重(岡田健史)は、第一発見者の証言から凶器を持って逃走した人物が、加々見崇(松下洸平)だということを知る。加々見は、事件現場となったハウスクリーニング会社では真面目に働く社員だったという。

殺害された会社の専務との関係性を疑う中、陣馬は遺体周辺には血の掌紋が多数ついているにも関わらず、加々見が飛び出した部屋のドアノブには血が付着していなかったことを不可解に思う。

疑惑の車を追尾する伊吹と志摩は、運転する田辺将司(鶴見辰吾)と助手席の妻・早苗(池津祥子)が怯えていたことから、車内で夫婦を脅す加々見による“移動立てこもり事件”と見立て慎重に様子を伺うが、接触した田辺夫妻の妙な態度から事件は予期せぬ方向へと転がっていく…。

(引用:公式HP)



<「信じる」ということの伏線!>の巻


容疑者・加々見(松下洸平)が乗った車を追う

伊吹(綾野剛)と志摩(星野源)は、加々見の事件への関係性を探るため盗聴器を仕掛けた。

最初は、加々見を怖がっていた田辺夫妻だったが、徐々に亡くした息子の面影を加々見に重ねるようになり、加々見は夫妻に事件について話すようになる。

「僕の父親は、自分の意見しか信じない。違うことを言うとお前は間違ってると。そういう父が嫌で家出し東京に来た。だけど、あてもなかった僕は住む家もなく、昔からの知り合いだった岸の紹介で今の会社に入った。月給も貰えてアパートに住めるようにもなった。…なのに、専務は、自分のパワハラに反抗した僕の恩人だった岸をクビにしたんだ、、、。」

「…君はやってないんだね?...信じるよ、僕たち夫婦は」

盗聴器で加々見の話を聞いていた伊吹は、

自分も昔やってないことで疑われたことがあると。だけど、何度も否定し続けても信じてくれないことには、もうどうでもよくなると。

「だから、俺は加々見を信じるよ。

志摩ちゃんもそうでしょ?」

「俺は誰も信じない。自分も他人もだ。

今は加々見が容疑者だと可能性がゼロではないから追っているだけだ」

と。

加々見もまた、人質にした田辺夫妻が何故自分に味方してくれてるのか分からなかった。サービスエリアに寄った田辺(鶴見辰吾)から亡くなった息子について聞く加々見。

ある日、同級生の財布からお金が盗まれた。一番最初に田辺夫妻の息子が疑われた。息子はやっていないと言い続けていたが息子のことを信じなかった田辺は、息子を叱り頭を下げさせたと。だけど息子は本当にやっていなかった。

「それを知ったのは息子が自殺したあとだった。

疑われたことが嫌だったのか・・・

俺たちへの当てつけか・・・

絶望か・・・

理由は分からない。だけどもしあの頃に時を戻すことが出来たなら、

俺はお前を信じるよって。。。」

と涙する田辺の背中に手を当てようとしたとき、

伊吹と志摩が加々見に駆け寄るが、そのとき田辺夫妻は伊吹と志摩を捕らえ加々見を逃す。

加々見の行方が分からなくなった伊吹と志摩は、岸の行方を追っていた陣馬(橋本じゅん)と九重(岡田健史)から連絡が入り、

岸は専務を殴ってクビになったことは事実だが、殺されたことは知らなかったと。

ある疑念が浮かんだ志摩は、田辺夫妻に加々見の行き先を問い詰める。

「本当に加々見はやってないと言ったんですか?

…犯人がやってないと理由は大きくふたつあります。

ひとつは、やってないと言うことで罪を逃れようとするとき。

そして、もうひとつは、

犯人自身がやっていないと思い込みたいときです。

何であんなことをしてしまったんだろう、出来ることなら罪を犯す前に戻りたい。そういうときに犯人はやっていないと言うんです。本当に加々見の行方を知りませんか?

もしかすると彼は自殺するつもりでここに来たのかもしれない。もしそうだとしたら取り返しのつかないことになる!」

と。

「山梨のあるホームセンターでおろしてくれ。そこからは歩くと言ってました。」

と志摩に打ち明ける田辺夫妻。

そして、ホームセンターで包丁を盗み、実家に来た加々見は、盗んだ包丁を構えながら父親を殺そうと家の中を探す。

事情を知った岸は電話で加々見に自首を勧めるが、加々見は父親を殺して自分も死ぬと。

「全部アイツ(父親)のせいなんだ…一言謝ってさえすれば...」

反抗するとすぐ力ずくで謝らせようとする父親に、専務の姿が重なってしまった加々見は、カッとなって専務を刺してしまった。だけど、そのあとに自分のやってしまった事の大きさを知った加々見は、自分がこうなったのは父親のせいだと。

「君のお父さん、もう2年前に死んでるよ。交通事故で。」

加々見の跡を追ってきた伊吹と志摩。

父親の死を知った加々見は、

「ふざけんな、息子が殺人犯になったことも知らないまま自分は交通事故で死んだ?

俺はただ一言謝ってほしかっただけなんだ!!」

「どんなに憎くても、殺しちゃったら負けなんだ。

俺も信じてたかったな…」

と加々見に言う伊吹。

加々見は逮捕されるが、

「加々見くん、また3人でドライブでもしような!!

、、、ごめんな!最後まで連れてきてやれなくて。

ごめんな!」

と加々見の背中に向かって言う田辺夫妻に、加々見は一礼をする。


第2話 fin.



いや〜、また長ったらしく書いてしまいました、、、!!

野木さんの脚本には、全て伏線がはられてるような気がしてならぬのです(笑)


今回も、「信じる」ということがここまで事件の鍵を握ってるなんて思わなかったわ

罪を犯してしまったが、加々見を救ってくれたのは、"信じなかったことを後悔している"夫妻だったってことか。

深いな〜、感情に訴えかけられたような気がして、見終わったあと余韻が残ってしまったよ。


最初、加々見が犯人じゃないと見せかけて、

実は犯人だったというのも面白い展開だと思った。

だけど、加々見はやったことを逃れたい犯人じゃなくて、やったことを後悔している犯人だった。

恩人・岸の不当な解雇にもともと専務に対して怒りはあったけど、父親のことがトラウマになっていたことに専務の姿が重なってしまって罪を犯してしまったんだろうな。

辛いね、幼少期のトラウマってそう簡単に拭えるもんじゃないもの。

"父親"というトラウマから逃げてきたけど、結局どこまでもその影はついて回ってしまったのね。

理由は違えど、田辺夫妻からの「ごめんな」って言葉で、加々見が幼い頃育った富士山バックに、やっと父親のトラウマから解放されたような姿は非常に印象的で、伊吹が「信じていたかったな」と最後に言い捨てるのも、警察の概念にハマってない規格外な感じの、伊吹にしか言えないセリフだと思ったな。

一話ずつに込められたメッセージ性がしっかり具体化してるのと、

ものの見事に、

序盤に散らばった点と点を、最後には繋げてくる野木さん!最高です!

九重が班長に、

「志摩は以前、同僚を殺した」

と言っていたけど、それもまた何かの伏線だろうな、、、

班長と九重は、上司と部下だけど信頼し合ってるバディ感がある

だけど、伊吹と志摩は、いざというときは協力するが、志摩が伊吹を信用しすぎないように絶妙な距離をとっていることがよく分かるし、伊吹も志摩の踏み込んではいけない何かを察してるような気もするね。

その絶妙な距離感の表現が上手い綾野剛と星野源だけど、

星野源の怒鳴るシーンが少し、子供が駄々をこねてるように見えてしまって、ハッと我に返っちゃう瞬間がある…w

いつも冷静なキャラだから仕方がないんだけど、

なるものなら、もうちょっとどうにかして頂きたい(爆)


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